葬儀 マナー

葬儀 マナー

ある程度の年齢になってくると、さまざまな冠婚葬祭に参加する機会は増えますが、そのなかでも訃報は突然やってくるため、葬儀の知識やお葬式の常識はそういった場面にならない限りはなかなか身につかない知識です。 あらかじめお香典袋を用意していると縁起が悪い…といった話もあるくらいで、こういった葬儀の知識や葬儀のマナーを知りたいときに役立つ情報を公開しています。


葬儀 通夜 告別式の参列者のマナー

お通夜や告別式の参列マナーとして挙げられるのが、服装のマナー、お悔やみのご挨拶のマナー、お香典のマナー、お焼香の作法などがあります。


葬儀 服装のマナー

喪服

喪服には、正喪服・準喪服・略式があり、これらは格式によってわかれています。 正喪服:最も格式高い喪服。喪主や親族など主催される側の方が葬儀、告別式、一周忌までの法要などで着用されます。喪主やご遺族の格式を超えないよう、一般参列者の方は正喪服の着用は避けたほうがよいでしょう。 準喪服:基本的に一般参列者の方が着用されます(喪主や遺族が着用されることもあります)。 略式/略喪服:三回忌以降の法事、または急な弔問、お通夜へ参列などの際に着用します。黒や濃紺などのダークスーツなどが妥当です


アクセサリー/バッグ/靴/小物
アクセサリー 聞かざる場ではないため、結婚指輪以外は身につけないのが一般的とされていますが、あえて身につけるのであれば、「不幸を重ねる」といった意味合いから2連3連は避け一連の真珠のネックレスや、一粒タイプの真珠のイヤリング(ピアス)がよいでしょう。
バッグ 色は黒や濃紺など地味な色合いが良く、刺繍や飾りなど派手なデザインのものは避けたほうがよいでしょう。エナメルなどの光沢のある素材や殺生を連想させる爬虫類の革の素材は好ましくありません。また、持ち手がチェーンなどの金具は避けたほうが良いです。
黒や濃紺の靴で、ヒールの場合は派手な印象を持たれないようあまりヒール部分が高くないものが好ましいです。
ハンカチ お葬式 に持っていくハンカチの色は黒や白無地が良く、ストールなども同様です。

お悔やみのご挨拶のマナー

葬儀 におけるお悔やみの言葉は、ご遺族の方の心にそっと寄り添う言葉を選びましょう。 忌み言葉のような不吉な言葉は避けたほうが良いですし、重ね言葉のように不幸が重なる印象を抱かせてしまう言葉はご法度です。


避けるべきお悔みの言葉/忌み言葉
重ね言葉/一例 重ねがさね(重ね重ね)、たびたび、またまた、返す返す、たび重なる、くれぐれも、追って、再三
忌み言葉/直接表現の一例 死(四)、苦(九)、死ぬ、死亡、生きる、生存

お悔みの言葉の文例集
一般的な言葉 この度は、誠にご愁傷さまでございます。心からお悔やみ申し上げます。故人の安らかな眠りをお祈りしています。

故人にお世話になっていた方の言葉:○○様(個人のお名前)のご生前は大変お世話になりました。何のご恩返しもできないうちにお亡くなりになられ、誠に悔やまれてなりません。 病気で亡くなられた場合の言葉:お見舞いにも伺えないうちにお亡くなりになられて、誠に心残りでございます。 事故で亡くなられた場合の言葉:突然のご不幸で、さぞかしお嘆きのことでしょう。お悔やみの申し上げようもございません。

また、お葬式マナー としてお悔やみの言葉は非常に重要となりますが、基本的なお葬式 の挨拶を述べたうえで、ご自身のオリジナルのお悔やみの言葉を添えられるのも、親族の方の心に残るかと思われます。

お香典のマナー

不祝儀袋の表書き 薄墨で記入します。毛筆で楷書で書くのが正式ですが、筆ペンでも問題ありません
香典の持参方法 香典は、ふくさに包んで持参するのが正式ですが、ご自宅にふくさがない場合には、白いハンカチや地味な色合いの小風呂敷などで代用します。 香典をお渡しするタイミング:受付の際に、お悔みのご挨拶をしたあとでお渡しします 不祝儀袋の種類について:正式な不祝儀袋は水引付きがついているので、水引の上部に表書きの文字を、下部に薄墨で名前をフルネームで記名します。香典の金額が1万円以上でしたら、正式な不祝儀袋を利用しましょう。また、金額が3,000円~5,000円の場合にはあらかじめ水引が印刷された不祝儀袋が最適です。

お香典袋の表書き

香典袋の表書きの文字は、故人や喪家の宗教に合わせた文字を書きます


宗教が分からないとき 御霊前
仏教/仏式:御霊前、御香典、御香料、ご香料
※四十九日の法要以後は、御佛前、御仏前、ご仏前
※蓮の花の絵がついた香典袋は仏教/仏式のみで使用します
キリスト教式 御霊前、御花料
神式 御霊前、御玉串料、御榊料

お香典の金額・相場

お香典の金額の相場は3,000円~10万円と幅があり、送る側と送られる側の関係性や故人にお世話になった度合、親密度などによって変わってきます。 また、4=死、9=苦といった語呂合わせを禁忌とする習慣もあるため、ご注意ください。


両親 5万円~10万円
親戚関係 1万円~5万円以上
仕事の関係者や知人・友人・隣人 5,000円~1万円
顔見知り程度の関係性 3,000円~5,000円

香典袋に記載する金額の数字の表記方法
3千円 参仟円/参仟圓
5千円 五仟円/伍仟円/五仟圓/伍仟圓
1万円 壱萬円/壱萬圓
2万円 弐萬円/弐萬圓
3万円 参萬円/参萬圓
5万円 五萬円/伍萬円/五萬圓/伍萬圓
7万円 七萬円/七萬圓
10万円 拾萬円/拾萬圓

お焼香の作法(マナー)

お焼香の作法は宗派によって異なりますので、事前に確認されることをお勧めします。 こちらでは、お葬式の焼香のやり方の中でも一般的な作法をご紹介しています。


右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香(まっこう)をつまむ
目の高さまでおしいただく(、持ち上げる)
指をこすりながら香炉の中に落とす
※回数は宗派によって異なりますが、1~3回行います
※焼香のあいだは、数珠は左手にかけておきます

なお、焼香には立礼焼香、座礼焼香、回し焼香の3種類の焼香方法があります。 葬儀場の規模や様式などによって焼香方法が異なります。


葬儀 参列後のマナー

葬儀に参列しお香典をお渡しすると、後日、香典返しの品物が送られてきていましたが、最近では、葬儀の当日に手渡される即日返しや、 カタログの中から参列者が希望の品を選ぶカタログギフトによる香典返しなどもあります。 こういった香典返しには、礼状を出さないのがしきたりです。